『アリスの世界』を覗いてみよう!
『ARMS』は、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』をモチーフにしています。
そこで、『ARMS』の紹介記事では、『不思議の国のアリス』や『鏡の国のアリス』に出てくるキャラクターを紹介しました。
その続きとして、『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』のあらすじを、簡単に紹介します。
不思議の国のアリス
アリスは、木陰で読書している姉の横で退屈していると、服を着た白ウサギが「遅刻だ!」と言いながら通りかかります。
アリスは好奇心から、後を追って巣穴に飛び込みました。長い時間落下してやっと底に着くと、白ウサギはどこかに行ってしまい、アリスは小さな扉がある広間に出ました。テーブルには金の鍵がありました。
小さすぎる扉を通れず困っていると、「私を飲んで」と書かれた小瓶が現れます。恐る恐る飲んだアリスは小さくなりました。しかし、鍵を取り忘れてしまいます。再びアリスが困っていると、「私を食べて」と書かれたケーキを見つけ食べました。しかし、今度は大きくなりすぎてしまいました。アリスは泣き出し、涙が溜まって池になってしまいます。
アリスは、通りかかった白ウサギが落としていった扇子で再び小さくなるが、足を滑らせて池に落ちてしまいます。
そこにさまざまな動物たちが泳いで集まってきました。
アリスたちは岸に上がり、体を乾かすために、円を描いてぐるぐるまわる「コーカス・レース」を行いました。しかし、その後、アリスがネズミも鳥も食べる飼い猫の話をすると、それを聞いた動物たちは逃げ去ってしまいました。
白ウサギが戻ってきて、アリスに自分の家に手袋と扇子を取りに行かせます。そこで、アリスは小瓶を見つけて飲んでしまい、身体が大きくなって部屋から出られなくなってしまいます。帰ってきた白ウサギが驚き、仲間を集め、アリスを外に出そうと家に小石を投げ入れると、小石がケーキに変わり、それを食べたアリスは再び小さくなって家から出ることができました。
イモムシから、キノコで身体の大きさが変えられると教えられ、アリスは、キノコを少しずつかじり元の大きさに戻りました。
次に、小さな家を見つけました。そこは公爵夫人の家で、赤ん坊を抱いた無愛想な夫人とチェシャ猫がいました。
アリスは、公爵夫人から赤ん坊を渡されましたが、家の外に連れ出すと豚になって森に逃げていってしまいました。
アリスが森を歩いていくと、樹上にチェシャ猫がいました。アリスに三月ウサギと帽子屋の家へ行く道を教えると、「笑わない猫」ならぬ「猫のない笑い」(a grin without a cat) を残して消えました。
アリスは同席しましたが、彼らと会話がかみ合わず、怒って席を立ちます。そのとき、近くにドアのついた木を見つけ中に入ると、最初の広間に出ました。アリスはキノコで身体を調節し、金の鍵で小さな扉を開けました。
扉の先は美しい庭でした。手足の生えたトランプが庭木の手入れをしています。
そこにハートの王と女王が兵隊や賓客を伴って現われました。癇癪持ちの女王は、仕事が遅い庭師の死刑を命じ、アリスにはクロッケー大会に参加するよう言います。
試合では、クラブはフラミンゴ、ボールはハリネズミだったので大混乱になってしまいます。さらに、空中に頭だけのチェシャ猫が現れ、女王たちを翻弄しました。怒った女王はチェシャ猫の首を打てと命じましたが頭だけの姿では切れず、飼い主の公爵夫人を呼ぶことにしました。しかし、公爵夫人が現れたときには、チェシャ猫は姿を消していました。
女王は公爵夫人を立ち去らせ、クロッケーを続けようとしましたが、参加者に次々と死刑宣告をしたので、誰もいなくなってしまいます。
女王は、アリスにウミガメもどきの話を聞いてくるように命令し、グリフォンに案内をさせました。
アリスは、ウミガメもどきが本物のウミガメだったころに通っていた学校の教練について聞かされました。そのうち、裁判の始まりを告げる呼び声が聞こえてきたので、グリフォンは、唄を歌っているウミガメもどきを放って、アリスを裁判の場へ連れていきます。
3人目の証人にアリスの名が呼ばれましたが、アリスは、何も知らないと証言します。
王たちは新たな証拠として提出された詩を検証して、それをジャックの有罪の証拠としてこじつけます。
アリスは、それを馬鹿げていると非難し、トランプたちを侮辱しました。
トランプたちがいっせいに舞い上がってアリスに飛びかかってきます。アリスが驚いて悲鳴をあげました。
次の瞬間、アリスは自分が姉の膝を枕にして寝ていることに気がつきました。
アリスは、今見た夢の冒険を姉に熱く語って聞かせると、お茶の時間だといって走り去っていきました。
残された姉は、アリスがどんな大人になるのだろうと思いを馳せるのでした。
鏡の国のアリス
アリスは、親猫のダイナと子猫の白いスノードロップ、黒いキティと暖炉のある部屋にいました。
アリスは、鏡の中の世界を空想しているうちに、鏡を通り抜け、実際に鏡の世界に入り込んでしまいます。
鏡の中の暖炉の部屋では、チェスの駒が勝手に動き回っていました。はじめ彼らにはアリスの姿が見えず、アリスは彼らを持ち上げたりして驚かせます。
アリスは、テーブルにあった本を手に取りました。文章が鏡文字だったので、その中の詩(ジャバウォックの詩)を鏡に映して読みます。しかし、詩の内容は理解できませんでした。
元の世界に戻る前に、せっかくだからと、アリスは外出することにします。
アリスは丘に上ろうとしましたが、道が逆らって何度も家の前に戻ってしまいます。アリスは喋る花々が植えられた花壇に行き当たり、オニユリやバラなどと会話をします。そこに赤の女王が通りかかり、アリスは逆方向に進んで女王に追いつきます。丘に着いたアリスは、小川と垣根でチェス盤のように区切られた景色を眺め、この世界全体がチェスになっていることを知り、自分も駒として参加します。
白のポーンになったアリスは、8マス目に着くと女王になれると知り目指します。
しかし、いつのまにか列車の中にいて、白い紙を着た紳士、ヤギ、カブトムシ、姿は見えない巨大な蚊と相席していました。そして、再びいつのまにか列車を降りたアリスは、巨大な蚊から様々な鏡の国の虫を紹介されます。
その後、一人になったアリスは、入ると物の名前がわからなくなる「名無しの森」に入ります。
仔鹿と道連れになりますが、森を出た途端、アリスが人間であることに気づいた仔鹿は、逃げてしまいます。
次に、アリスは、マザー・グースのキャラクターであるトゥイードルダムとトゥイードルディーに出会います。
彼らは眠っている赤の王を示して、王は今アリスの夢を見ていて、ここにいるアリスはその夢の中の存在であり、王が目覚めたら消えてしまうのだと言います。アリスは否定しますが、彼らは唄の通りに壊れたがらがらをめぐって決闘の準備を始め、やはり唄のとおり、飛来してきた巨大な鴉を恐れて逃げていってしまいます。
彼女から、自分は時間を逆方向に生きていて未来のことを記憶しているといった話を聞かされます。
二人が小川を越えると、女王は突然ヒツジに姿を変え、いつのまにか、アリスは雑貨店の店内にいました。アリスが棚のものを見ようとするとそこだけ空っぽになってしまう、不思議な店でした。
アリスは、いつのまにかヒツジを乗せてボートを漕いでいて、花を摘んだりしたあと、また店に戻っていました。
アリスは卵を買うことにしましたが、卵が逃げてしまいます。アリスは卵を追いかけます。
卵は塀の上に座ると、マザー・グースのキャラクターであるハンプティ・ダンプティに変わりました。彼は尊大な態度でアリスに自慢話をします。アリスは「ジャバウォックの詩」を彼に解説してもらったりしますが、彼の態度に腹を立てながら別れると、その背後で大きな落下音が聞こえました。
アリスと白の王は、使者の一人(ヘイヤ)からの知らせを受けてもう一人の使者(ハッタ)が待つ町に向かい、そこで王冠をめぐって争っているライオンとユニコーンを見物します。
ライオンとユニコーンは、マザー・グースの唄の通り、町中を追いかけまわったあとプラムケーキを注文しました。
アリスがそれを切る役目を言い渡されますが、大きな太鼓の音が響き始めます。
音がやむと赤の騎士と白の騎士が現れて、アリスをめぐって決闘をはじめます。勝利した白の騎士はアリスを次のマス目まで送り届けようと申し出、自分の奇妙な発明を披露しながら森のはずれまで案内し、長い歌を贈ってアリスと別れました。
すると、いつのまにか自分の両側に赤の女王と白の女王が座っており、二人は女王の資格を問うために不条理な質問をアリスにします。
二人が疲れて眠ると不意にアーチが現われ、アリスがそれをくぐるとアリスのためのディナーパーティが始まりました。
しかし運ばれてきた料理はどれも紹介が済むとそのまま下げられていき、アリスはなにも食べることができません。
さらに、アリスがスピーチを始めようとすると、食器や女王たちが姿を変えて、大混乱になります。
かんしゃくを起したアリスは、小さくなった赤の女王を捕まえます。女王をゆすぶると、その姿が不意に子猫のキティに変わりました。
アリスは、夢から目覚めたとわかると、キティが赤のクイーンだったんでしょうと子猫を問い詰めます。そして、スノードロップが白のクイーン、ダイナはハンプティ・ダンプティだったのだろうと思いました。
そして、この夢が、自分が見た夢なのか、それとも赤のキングが見た夢だったのか、自問するのでした。
(参考:Wikipedia『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』)
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