『鬼さん、どちら』  

有永イネ

本当の”鬼”は、どちら?

鬼滅の刃』で火がついた鬼漫画。

そこで、他にも面白い作品を探し求めている方に”ユニークな鬼漫画”をご紹介します。

この物語に登場する”鬼”は差別やいじめを受けている”被害者”。

マイノリティの問題を描いた社会派作品です。

女子高校生らしい、大人は思いつかない”反撃”のラストシーン。

重くて深いテーマながら、読後には清々しささえ感じられる作品です。

 

この作品のオススメ度!

(4.5)

 

【ストーリー】

設定がユニーク! 感動! 画がいい! 考えさせられるテーマ 読後はスッキリ!

この作品に登場する”鬼”は、頭など体の一部に先天的に突起物がある普通の人たち。

女子高校生のさきも”鬼”のひとりです。

いじめや差別、周囲のうわべだけの気遣いや同情……実社会でも”あるある”の問題で、崎は同級生や大人たちの態度に翻弄され傷つきます。

しかし、友達の影響もあって徐々に彼女の心境に変化が……。

【読者の評価】

平均4.4ポイント。

【受賞・実績】

電子書籍化している。
初版発行から10年以上経っても購入できる。

【ボリューム】

全1巻。
電子書籍だと約700円(税込)。

【完結/連載】

完結。(2015年)

 

参考


【オススメ度】以下5項目の平均値。

【ストーリー】一言コメント1点につき1pt(MAX5pt)
【読者の評価】電子書籍サイト読者評価の平均 (MAX5pt)
【受賞・売上】電子書籍化(1pt)+ 5巻以上(2pt)+ 初版から10年以上(2pt) + 受賞数(x2pt) + 累計発行部数が公表(2pt) + 国内外の高評価(各2pt)  以上の合計(MAX5pt)
【ボリューム】全巻合計が:〜1万円(5pt)/〜2万円(4pt)/ 〜3万円(3pt)/ 〜4万円(2pt)/ 4万円超(1pt)
【完結/連載】完結(5pt)/数ヶ月毎の定期発行(4pt)/年ごとの定期発行(3pt)/不定期発行(2pt)/未完(1pt)

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最後に

賛否分かれるラストは、自分の中ではお気に入りのシーンです。

確かに主人公の心理を丁寧にやや深刻に描いた前半から一転して、”えっ?”ていう展開で虚を突かれましたが、高校生らしさを感じて抵抗なく受け入れることができました。

しかも笑いの中にチクリと刺さる言葉には感動すら覚えます。いい意味で裏切られた作品です。

 

電子書籍で読む!

全1巻

三千人にひとり「鬼」のいる日常。「鬼」には「先天性頭部突起症」という名前がつけられ、節分の風習もなくなった。周囲に気をつかわれながら生きている鬼の女子高生・崎、崎のことが気にかかる同級生・ゆいこ、「突起症の天才少年」という過去を引きずるチェロ弾き・真央、かつて「鬼」だったがツノを切除した奥富、「鬼」を嫌悪する崎の担任・端場――――「鬼」という存在が浮き彫りにする人間の弱さと強さの物語、5篇を収録。

 

 

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