池田邦彦 監修協力:津久田重吾
ソ連統治下の”東京”で亡命を請け負う女性の物語!
鉄のカーテンで東西に分割統治されている60年代の東京が舞台。
実際、戦後に分割統治計画が存在しており、全くの夢物語ではありません。
ソ連の統治下にある”東トウキョウ”で、亡命希望者の脱出を請け負う女性が主人公。
冷戦時代の共産主義国の暗い部分を描きつつも、笑いあり、ドタバタありの「仮想戦後活劇」。
結構、ハマります!
この作品のオススメ度!
【ストーリー】
話が面白い! 設定がユニーク! 画に雰囲気がある! 泣ける! ハラハラドキドキ!戦後、ソ連に統治下にある1960年代の”東トウキョウ”が舞台。
1946年1月まで徹底抗戦した日本は、敗戦後、連合軍によって全国を東西に分断され、北海道・東北、関東5県、そして東京の東側がソ連に統治下にあるという設定です。
主人公はエミーリャ。笑わない19歳の女性です。
普段は駅の人民食堂でウェイトレスをしていますが、実は、希望者を西側に亡命させるプロの脱出請負人。仲間と連携して人民警察の目をかいくぐり暗躍します。
貧しい人民に対し威張る警察官や役人の鼻を見事に明かし、依頼者を見事に逃亡させるエミーリャですが、ある事件から民警が彼女に疑いの目を向け始めて……!!
【読者の評価】
平均4.2ポイント。
【受賞・実績】
電子書籍化している。
5巻以上続いている。
【ボリューム】
現在8巻。
電子書籍で全巻揃えると約5,500円(税込)。
【完結/連載】
連載中。(2019年〜)
参考
【オススメ度】以下5項目の平均値。
【ストーリー】一言コメント1点につき1pt(MAX5pt)
【読者の評価】電子書籍サイト読者評価の平均 (MAX5pt)
【受賞・売上】電子書籍化(1pt)+ 5巻以上(2pt)+ 初版から10年以上(2pt) + 受賞数(x2pt) + 累計発行部数が公表(2pt) + 国内外の高評価(各2pt) 以上の合計(MAX5pt)
【ボリューム】全巻合計が:〜1万円(5pt)/〜2万円(4pt)/ 〜3万円(3pt)/ 〜4万円(2pt)/ 4万円超(1pt)
【完結/連載】完結(5pt)/数ヶ月毎の定期発行(4pt)/年ごとの定期発行(3pt)/不定期発行(2pt)/未完(1pt)
最後に
戦後から1989年に統合されるまでのベルリンのような状況ですが、実際に「日本の分割統治計画」は実在し、当時ソ連は分割統治を強く求めたそうです。
「もし日本が徹底抗戦を選択していたら…」
「もしソ連の強い要求が受け入れられていたら…」
言論統制や警察の横暴、食料不足、西側の憧れなど共産主義国での生活が、実際の東京の風景と重なりリアルに感じます。
懐かしい60年代を想起させる温かみのある画やレトロ調の装丁はつい手にとりたくなり、そしてパラパラとページをめくるうちにいつの間にか夢中になってしまっている作品です。
電子書籍で読む!
第1巻
『カレチ』『甲組の徹』『グランドステーション』等、数多くの鉄道漫画を生み出してきた池田邦彦が新たに挑むのは「仮想戦後活劇」! 物語の舞台は、太平洋戦争末期に本土決戦を経て「1946年1月」に敗戦を迎えた日本。ソ連を含む各国軍によって分割占領された日本は、やがて「日本民主共和国」と「日本国」として独立。それぞれが東西陣営に属する国家となり、列島には鉄のカーテンが降ろされることとなる。両国の境界には強固な壁が建設され、国境の街となった東京は東西に分断されてしまう。1962年の東トウキョウ。押上で暮らす19歳の杉浦エミーリャは十月革命駅(旧上野駅)の人民食堂で働く女性。その彼女が持つもうひとつの顔、それは東から西へ人々を逃がす脱出請負人としての顔。若くして危険な橋を渡る彼女を待つ未来は果たして!? “可能性としての東京”を舞台に、壁の街で自分の道を模索する人々の物語、ここに開幕。
最新巻
分断された日本の、境界線上を駆けろ! 時は1963年。“鉄のカーテン”によって世界は東西に二分され、日本はそれぞれが、主義を違える陣営に属する二国に分断された。東京を縦断する国境には高き壁が聳え、人々は往来の自由を奪われた――― 杉浦エミーリャは、分断された東京の東側で“脱出請負人”として活動する19歳。彼女は、様々な「依頼」に触れ、様々な人々や事象と向き合う。旧日本陸軍の秘密兵器・風船爆弾にまつわる脱出劇。人類初の女性宇宙飛行士の座を巡る、宇宙開発奇譚。とある変死事件を口火に、北の大地で展開する醜悪な陰謀。西側諜報機関に潜り込んだ、二重スパイの存在…… 分断された世界を変えるため、エミーリャは今日も境界線上を駆ける! 愛と勇気の仮想戦後活劇 第8巻!
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