多くの人に読んでほしい名作!
”知る人ぞ知る”作品の中から、オススメしたいマンガの紹介、『平成編2』です!!
(平成元年(1989年)以降に掲載が開始された作品を対象にしています。※一部、昭和に掲載が開始され、平成での掲載期間が長い作品もこちらで紹介しています。)
リンドバーグ
アントンシク
ココがおすすめ
いつか空を飛ぼうと夢みる少年の冒険ファンタジー。映画『天空の城 ラピュタ』を連想させる設定ですが、話は全く違います。少年の生まれ育った国、事故で亡くなった少年の父親の研究、偶然拾った不思議な生き物プラモ、そして、突然空からやってきた男シャークの正体と過去、様々な伏線がやがて思いもよらない形で一つに集約していきます。壮大なスケールで展開するストーリー、きれいな画、ドキドキ・ハラハラのシーン、きっとハマります!
周囲を「ボーダー」と呼ばれる絶壁に囲まれた、高地の国・エルドゥラ。空を飛ぼうとすることが禁じられたその王国で、プラモと名付けた不思議な生き物と暮らす少年・ニット!そんな彼の前に、突然、外の世界から空を飛んでやってきた怪しげな男・シャークが現れて…!?誰も見たことのない、未体験アドベンチャー巨編!!
チョコレート・ファイター
森川ひさし
ココがおすすめ
映画「チョコレート・ファイター」のコミカライズ。映画に劣らずアクションシーンの描写がすごいです。また、映画とは違ったコミックならではの良さもあります。圧倒的な強さの主人公の少女ゼンや彼女を助けるヤクザの優しさが感動的な名作です。
たぐいまれな格闘能力を持つ美少女・ゼン。彼女の熾烈なる闘いを描いて評判を呼んだ大ヒット映画「チョコレートファイター」を、完全オリジナルコミック化!果てしないノンストップ・生傷アクション&バイオレンスに、ハラハラドキドキの連続!
二兎物語
滝沢聖峰
ココがおすすめ
江戸時代を舞台に、当時ご禁制だった絵師に魅了された武士と、町人で出戻りの町娘の同棲生活を描いた作品です。江戸の町人文化を背景に、コスプレや同人誌即売会など現代的な要素が面白く織り交ぜられています。航空戦記の漫画家・滝沢氏が描く、優しく、熱く、ちょっとエロい、江戸情緒あふれる物語です。
識字率はほぼ100%!絵入りの貸本は大人気!私家版(同人誌)も存在!実は、江戸はマンガ都市だったのです。創作物を愛でる心は江戸(むかし)も現在(いま)も不変!一つ家で暮らす侍絵師&町娘の日常を通して、江戸に根づいていた<マンガ>を活写いたします!!手習い師匠でありながら貸本屋の店番でもある町娘・まりに支えられつつも、絵で生計を立てる侍・白河勝之進は一人前になるべく奮闘中。二人の日常には貸本・浮世絵・私家版の作り手やそれら作品を愛する人々の熱気が溢れていたのでした――
鬼さん、どちら
有永イネ
ココがおすすめ
頭などに先天的に突起物がある”鬼”と呼ばれる人が一定数存在する社会。女子高校生の崎も”鬼”の一人。いじめや誤解、周囲の表面的な気遣いや同情…。実社会でも見られるそんな世の中を描いた深い作品です。物語の最後、そんな社会に対する崎の”反撃”が、意表をついていて、かっこよく、そして清々しく…つい目頭が熱くなります。重いテーマを扱いながらも気軽に読めて、それでいて印象に残る名作です。
三千人にひとり「鬼」のいる日常。「鬼」には「先天性頭部突起症」という名前がつけられ、節分の風習もなくなった。周囲に気をつかわれながら生きている鬼の女子高生・崎、崎のことが気にかかる同級生・ゆいこ、「突起症の天才少年」という過去を引きずるチェロ弾き・真央、かつて「鬼」だったがツノを切除した奥富、「鬼」を嫌悪する崎の担任・端場――――「鬼」という存在が浮き彫りにする人間の弱さと強さの物語、5篇を収録。
ニュクスの角灯
高浜寛
ココがおすすめ
華やかな夢と厳しい現実が心を揺さぶる作品。
文明開化。その夢のような変化を直に感じられる小さな店。その店主・百年(ももとし)との出会いによって、コンプレックスしかなかった美世の才能が開花し、自信に溢れ、成長していく姿は感動的です。当時の国際的な街・長崎の様子や外国との間で行き交う物や人が魅力的に描かれ、それにまつわる作者の”裏話”も魅力的です。
一方で、高浜氏の体験が元になっているアルコール依存の話は、リアル感があり本当に重い。また、ラストシーンも衝撃的です。
※たまたま掲載誌「トーチ」の編集ブログで「『ニュクスの角灯』編集後記」を拝見しました。全くの部外者ながら、作品が終了するまでの様々な出来事にプチ感動し、久しぶりに作品を読み返しました。(「編集後記」はネタバレになりますので、ご注意ください。)
1878年(明治11年)、動乱の幕末は遠ざかり、長崎では海外貿易で莫大な利益を得る商人が多く現れはじめていた。西南戦争で親を亡くした少女・美世は奉公先を求めて鍛冶屋町の道具屋「蛮」(ばん)の扉を叩くが、そこで彼女を待っていたのは、店主・小浦百年(こうら・ももとし)がパリ万博で仕入れてきた最先端の品々と、それらに宿るベルエポックの興奮と喧騒だった……ジャック・ドゥーセのドレス、ダニエル・ペーターのミルクチョコレート、シンガー社のミシン、セーラー服、エジソンの蓄音機、革ブーツ、眼鏡、幻灯機(マジック・ランタン)……先進と享楽の都・パリ渡来からやってきた“夢の品々”に導かれ、少女はまだ見ぬ世界へ歩み出す……
天竺熱風録
伊藤勢/漫画 田中芳樹/原作
ココがおすすめ
田中芳樹氏の原作を伊藤勢氏が漫画化した作品。表紙を見ておもわず手に取ってしまうほど、絵が魅力的。もちろん、ストーリーも面白いです。中国・唐からインド・天竺への使節団に同行した官吏、王玄策(おうげんさく)が、到着先で王位継承に巻き込まれて…という話。史実とフィクションがうまく融合されて、古代インドやチベットの当時のオリエンタルな雰囲気とともに、ハラハラドキドキの展開が満喫できます。当然、大人が読んで楽しめるストーリーです!
「こんな人物が、本当にいたのか」――。“銀河英雄伝説”“アルスラーン戦記”の作者が贈る、破格の冒険ロマン譚!! 舞台は中国・唐の時代。8千の唐・チベット・ネパール連合軍を率い、7万超の天竺(インド)軍を打ち破った文官がいた――その名は、王玄策!!
桜桃小町
漫画:原秀則 原作:三冬恋
ココがおすすめ
『さよなら三角』『ジャストミート』などの原秀則氏(作画)の作品(原作は三冬恋氏)。個人的には、久しぶりという感じで、なつかしい画です。本作は、本格的な時代劇作品ではありませんが、全体的にコメディタッチで、感動する話やちょっとエッチなシーンもあったりと、美人姉妹、特に妹の桃香の活躍を楽しみながら気軽に読める隠密ものです。
江戸屈指の呉服問屋“小丸屋”の正体は、公儀からの依頼を秘密裏に請け負い面倒事を解決する隠密の家であった。その家に生まれた“桃香”と“桜紅”。双子の姉妹が力を合わせて事件を解決へと導く。美人姉妹が魅せる奇想天外忍法帖!!