”知る人ぞ知る”名作【平成編1】

多くの人に読んでほしい名作

”知る人ぞ知る”作品の中から、オススメしたいマンガの紹介、『平成編1』です!!
(平成元年(1989年)以降に掲載が開始された作品を対象にしています。※一部、昭和に掲載が開始され、平成での掲載期間が長い作品もこちらで紹介しています。)


雷火
藤原カムイ×寺島優

ココがおすすめ

この作品の独特な雰囲気が気に入っています。神仙術を使う老人と孤児の仲間と山で暮らすライカ。ひょんなことから、邪馬台国と狗奴国の争いに巻き込まれて…という物語です。卑弥呼の時代背景がベースですが、複雑なストーリーではなく、剣と魔法ならぬ忍術(のような術)の古代日本版アクションファンタジーとして気軽に楽しめます。

紀元3世紀頃の邪馬台国を舞台に、無鉄砲な少年・ライカの活躍を描いた歴史アクションファンタジー。邪馬台国に君臨する女王・卑弥呼(ひみこ)が老いていき、魏の国よりの使者・張政(ちょうせい)は野望を抱き始める。同じ頃、熊木山に住む少年・ライカは、仲間達と山向こうの様子を見に行き、水浴びをする少女と遭遇する。その少女こそ、卑弥呼の後継者である巫女・壱与(いよ)であり……!?

 


沙流羅 The Legend of Mother Sarah
原作:大友克洋 漫画:ながやす巧

ココがおすすめ

大友克洋氏の『AKIRA』と似た近未来の世界観に、『愛と誠』『壬生義士伝』のながやす巧氏の絵という貴重な作品です。生き別れになった子供を探す母の物語ですが、訪れる先々で、”お母さん”は敵を容赦なく倒していきます。地球の環境汚染や戦争の悲惨さや愚かさというテーマを背景に、子を想う母親の強さを描いた感動の作品です。

核戦争で汚染された地球を逃れて生き残った人類は、地球を望む衛星軌道上に住居をかまえた。――7年後、巨大な爆弾を使用して汚染された地球の北半球を冷却し、南半球を居住可能な状態にすることを推進するエポックと、これ以上、地球を傷つけることに反対する、マザー・アースの両派に分かれ対立した。だが、推進強行派により巨大爆弾が使用されると、爆弾の影響が引くのを待たず、地球へ脱走する者が後を絶たなかった。そして、サーラと呼ばれる女性も子供たちを連れ、地球へ向かおうとしていたが…。

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墨攻
森秀樹 原作:酒見賢一
シナリオ協力:久保田千太郎

ココがおすすめ

中国の戦国時代(紀元前5世紀 - 紀元前221年)後期、諸子百家のひとつ、墨家の主人公が活躍する話。非戦を唱える墨家は防御の戦術にも長けていて、この作品でもその才能がいかんなく発揮されています。墨者ひとりの存在によって、農民主体の素人集団が数・兵力で勝る軍隊に対抗できるようになる、その過程がハラハラするも痛快な作品です。

時は二千数百年前、韓・魏・趙・齊・燕・秦・楚の七国が争う戦国時代の中国――。趙の大軍が、燕の小城、梁城を落とそうと、国境の易水川岸に軍を構えていた。梁城では、城を守るため城邑防衛のエキスパート集団、墨家から墨者を呼んだ。しかし、やって来たのは、革離(かくり)という名の男、唯一人だった……!


猟姫ナジャ
山本貴嗣

ココがおすすめ

★最初、表紙のエロさに惹かれて購入しましたが、中東風の独特な世界をベースにした物語にはまりました。結構エロですが、緊迫した戦闘シーンやストーリー展開など、なかなかお目にかかれない名作です!

賞金稼ぎに次々と人間を狩る凄腕の猟士ナジャ。ある時、淫女モルガーラの城から逃げだしてきた宮奴アルフの願いを聞き、少女ニーザを助けに向かうナジャだったが…。そこには、幼い頃奴隷として囚われていた時の教官ガハルが待ち受けていた。ナジャはガハルを倒し、モルガーラのもとから無事にニーザを助け出すことができるのか!?


サライ
柴田昌弘

ココがおすすめ

若い女の子がメイド姿で、めちゃくちゃ強くて、しかも”ご主人様”には絶対服従で、夜の相手も…。近未来の深刻な環境というSF的背景に、コミカルなシーンもミステリー的な要素もあるストーリー。これ以上望むべきもない作品です。エロがメインの薄い話でなく、深い話に感動するシーンも多くあります。是非オススメしたい作品です。

近未来。荒廃した近代文明の中、人が人の姿でいられるのは生後十五年。人心の荒れ果てたこの時代に、依頼人を守るために養成された少女・「護衛メイド」サライの冒険を描いた伝奇ロマン。


SAND LAND
鳥山明

ココがおすすめ

かつて人間の愚かな行為が原因で砂漠となった国サンドランドで、水源を探す老戦士の話です。単行本1巻なので『ドラゴンボール』のような”派手でじっくりとした面白さ"は望めませんが、鳥山ワールドの魅力が濃縮されています。相変わらずのギャグとテンポのいい話の展開に、笑って感動できる名作です。

幻の泉をみつけだせ!!魔物も人間も慢性の水不足にあえぐ砂漠世界で、悪魔の王子・ベルゼブブと元天才軍人・シバが強力タッグを組み、水源を求めて冒険に旅立った!!灼熱の荒野で彼らを待ち受けるのは!?


難波鉦異本
もりもと崇

ココがおすすめ

主人公の女郎・和泉の奔放でユニークな性格が魅力的です。描かれる大阪難波の廓の文化も興味深く、そこにエロとギャグがみごとにマッチして趣のあるストーリーになっています。いい大人がげらげら笑える個性的なキャラ。そして、ときにシリアスな場面。深く味わいのある作品は、何回読んでも面白い。絶対オススメしたい名作です。

大坂難波の廓を舞台に描かれる、したたかな女郎・和泉の愉しき日々。江戸時代の空気と情緒を生き生きと伝える遊郭漫画の大傑作を、上中下、全三巻構成でついに電子化!上巻は第一話~第七話までと、あとがき、そして連載前に発表された幻の一編『ちょとゑずいこと』も初収録。手塚治虫文化賞新生賞受賞作品。


刻刻
堀尾省太

ココがおすすめ

冒頭、平凡な家庭の日常的なシーンから突然、思いもよらない展開に目が釘付けになります。代々不思議な能力を持つ家族とそれを狙う不気味な宗教団体。その激しい攻防戦と謎が徐々に解明されていく展開に、否応無しに惹き込まれて、終わりまで一気に読んでしまいます。本当に面白いです。

佑河樹里(ゆかわ・じゅり)は失業中の28歳。家では父・貴文(たかふみ)と兄・翼(つばさ)、じいさん三代のダメ男がヒマを持て余している。ある日、甥・真(まこと)が翼とともに誘拐される。身の代金を渡す期限に間に合わなくなった時、じいさんは佑河家に代々伝わるという「止界術」を使い、世界を“止めた”。だがあり得ないことに、救出に向かった先で樹里たちは自分たち以外の“動く”人間に襲撃される。そしてパニックの中、異形の存在「管理人」が現れ…。


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